パワーセンサー    :光学/サーマルセンサー

光学/サーマルセンサー

レーザの特性は、発振方式により多岐に渡りますが、1台のセンサーですべてのレーザのパワーを測定することは非常に困難です。そこで、レーザの特性に合わせて測定するセンサーを選定する必要があります。以下にて、2種類のパワーセンサー(光学センサー、サーマルセンサー)と、ビームポジションの測定ができるパワーセンサーのご紹介をします。

光学センサー

光学センサー

フォトダイオードを利用したパワーセンサーで、一般的には数10 nWから数10 mW程度のパワー測定に利用されます。サーマルセンサーは10 mW程度からの測定となりますので、サーマルセンサーで測定できない低パワー領域での測定に最適です。光学センサーはもともと低パワーの測定を対象とするため、ヒートシンクなどの冷却の工夫は必要なく、小型で取り扱いやすいセンサーです。専用の1000:1アッテネータ(オプション)をセンサー前面に取り付けることで、可視から近赤外で5Wまでの測定が可能となります。ただし、フォトダイオード自体はサーマルセンサーと比べ波長依存性が大きく、測定できる波長領域も狭くなっていますので、測定対象波長に合った光学センサーが必要になります。また、サーマルセンサーと比べて応答速度が速すぎるため、基本的にはCW発振のレーザのパワー測定に適しています。

サーマルセンサー

サーマルセンサー

熱伝対素子を利用したパワー(平均パワー)測定用のセンサーで、サーモパイルセンサーとも呼ばれます。パワーセンサーとは、このサーマルセンサーを指すことが一般的です。やや特殊なケースとして、ロングパルスレーザのエネルギー測定にも利用されます。サーマルセンサーは、アルミニウム製の筐体と、その筐体に内蔵されるアルミニウムや銅を素材とした円盤状のディスクで構成されています。ディスクの表面は露出しており、入射されたレーザの光を高効率で熱に変換する特殊なコーティングが施されています。熱に変換されたレーザの入力は、ディスクの円周外縁に放射状に配置された熱伝対素子によって検出されます。熱伝対素子を起電することで電圧を生じ、この電圧をまとめてセンサー外に取り出し、ディスプレイ等でパワー値として測定を行います。センサーのコーティングは光を熱に変換する上で、効率の良さと波長依存性の少ない物性が要求されるのと同時に、レーザによる損傷への耐性が求められます。また、熱の平衡状態を維持するために効率の良い冷却を行う必要があり、冷却方式として、空冷、ファン空冷、水冷方式があります。空冷方式ではセンサー筐体にヒートシンクを装備することが一般的で、取り扱い易さでは一番ですが、筐体が大きくなる傾向があり、最大パワーも150W程度までの測定となります。200 ~ 300Wのパワーでは電動ファンを内蔵し強制空冷を行います。水冷方式は10 mWから5 kWまで対応可能で、冷却効率に優れているため、筐体をもっとも小型化できます。また、300W以上のパワー測定においては、水冷方式でのみ対応可能です。空冷/ファン空冷方式のセンサーの最大パワーは通常、連続して入力できる最大のパワー値で規定していますが、5分以内の照射であれば、より大きなパワーを入力可能です。
また、水冷方式のセンサーの一部は、空冷で使用する場合の最大パワーを規定していますので、水冷方式のセンサーであってもある一定の条件下では空冷でお使いいただけます。サーマルセンサーは上記の原理上、応答特性が高くないのでCW発振レーザにも、通常1 Hz以上の繰返しのパルス発振レーザにも対応可能です。また、前述のロングパルスモード測定で、シングルパルスのエネルギー測定にも使用できます。